第六回
地下十階〜決戦・悪の魔術師
玄室と玄室をワープゾーンが繋ぎ、それぞれにWERDNAの守衛が待ち構える地下十階を突き進む。幸いMAELFICにTILTOWAIT*1を食らう事もFLACKに首を刎ねられることもなく、六つめの玄室を突破。WERDNAの部屋に乗り込む前に、ここに来るまでに入手したアイテムのチェック。
トリーシャ「ROTTEN LEATHER*2だよー」
アーネスト「……」
トリーシャ「こっちはSHIELDofNOTHING*3だよー」
ユウ「……」
(※中略。見つけたものの八割方が呪われていた)
グレース「ハズレばっかりですわね。最初の強運はどこへいったんでしょう」
ガウェイン「反動ですかねえ」
フィオナ「……はいこれ。最後の」
グレース「短刀*4ですか。DAGGERofSPEED*5あたりかしら」
トリーシャ「はーい。えーと……うん、DAGGERofTHIEVES*6なんだよー」
フィオナ「……(ぐっ)」
だがここでフィオナがNINJAになっても前衛があぶれるので、一旦保留。ガウェインをPRIESTかBISHOPに転職させてからにして、遂にWERDNAの居室に至る。
壁の標識には、“邪悪な魔術士ワードナの事務所” 営業時間はAM9時からPM5時 今、ワードナは *在室中*
相変わらず人をナメたメッセージである。が、敵は難敵。HPをチェックし、いざ鎌倉とばかりに扉を蹴り開ける!
モンスターはまだこちらにきづいていない
思わずコケそうになるが、チャンスとばかりに切りかかる。アーネスト、ガウェイン、ユウがWERDNAに集中攻撃、トリーシャはVAMPIREにDISPELL*7、フィオナはVAMPIREにRODofFLAMEを使用*8、グレースはPARRY*9。が、こんな時に限って前衛がこぞってWERDNAへの攻撃をミス。トリーシャも一体昇天させたに留まり、戦いが始まる。先刻と同じ戦術に加え、グレースはVAMPIRE LORDにZILWAN*10。WERDNAはラスボスに相応しく、TILTOWAITや毒・麻痺・石化・エナジードレイン4レベルつきの攻撃を繰り出す強敵。なんとか速攻で沈めたい……が、無情にも最も早く動いたのはWERDNA。狂王TREBORをすら戦慄せしめた必殺の魔法が冒険者たちに叩きこまれる!
ワードナ「遅いぞ、冒険者ども!」 アーネスト「まずい……、来る!」 ユウ「間に合わない!?」 グレース「……(TILTOWAITだと私では耐えられないですわね)」 トリーシャ「あわわ、大変だよー」 ガウェイン「むっ(両手をかざして防御姿勢)」 フィオナ「……死んだかも」 ワードナ「……ZILWAN!」*11 バンパイアロード「わ、ワードナさまあびゅらっ(←時を同じくして唱えられたグレースのZILWANで即死)」 ワードナ「あれ?」 アーネスト「お……俺たちはこんなボケ老人のためにここまで苦労を」 ユウ「か、考えるな。戦いの最中に余計な事を考えるのは命取りだ」 ガウェイン(……色んな意味でなあ)
そして、VAMPIRE二匹は程なくDISPELLで昇天。残るWERDNA一人だが、戦士三人の攻撃を受けてもまだ斃れない。2ラウンド目、再び魔王が動く──!
ワードナ「今度は先ほどのようにはいかんぞ! ハァァ……」 グレース「そんな、呪文の詠唱が早過ぎますわ!」 ユウ「今度こそ来るか……!」 ワードナ「……ZILWAN!!」*12 (間) アーネスト「だから効くわけねェっつってんだろうがこの阿呆!!」 ガウェイン「い、いい加減言葉もありません」 トリーシャ「えーと……あ、あははは」 フィオナ「……ホンモノだ」
びしばしどか。今度こそ前衛三人の呆れと怒りがないまぜになった攻撃で、悪の魔術師は倒れたのだった。
*冒険者のつぶやき*13*
アーネスト「あー……」
ユウ「えーと」
ガウェイン「まあ、勝ったから良いんじゃないですかね?」
トリーシャ「きっと神様のお導きなんだよー」
フィオナ「……天運、われらにあり」
グレース「なんていうか、ここまで来ると流石に笑えますわね。で、魔よけ*14は取り戻したわけですけれど……」
アーネスト「あ、ああ、そうだな。さっさと王のところに持って……」
グレース「いきませんわよ」
一同「は?」 「何?」 「ほう?」 「えー?」 「……う?」
グレース「あの王のところに持っていっても、そこそこの報酬と近衛兵の称号をもらっておしまいです。いいえ、あの男は屈強な冒険者、WERDNAを倒すくらいの冒険者を兵として求めてますわ。持ち帰ったら目をつけられて、いいように利用されるのがオチです」
ユウ「剣呑な話だな……。だがそれが事実だとして、なぜそんな事がわかるんだ」
グレース「……あの狂王に12のころから妾になれと迫られてますのよ、私は」
ガウェイン「うわぁ。マヂですかそりゃ」
グレース「大マジですっ。まったく」
トリーシャ「ということは、グレースちゃんはお姫様?」
グレース「ただの中級貴族ですわよ。初めて伺った社交パーティで見初められたらしいのですけど。ですがあの男の思い通りになんかなりたくありませんし、私、家を出て魔術を勉強しましたの。この迷宮の事はお師匠様にうかがったのです。なぜなら、私の師匠もまた、魔よけを取り戻した事がある冒険者でしたから」
アーネスト「ことが、ある? 魔よけが複数あるような言い方だな」
グレース「ありますのよ。それもまとめて説明しないといけませんわね……兎に角、この魔よけは城へは持ち帰らずに保管いたします。リニーア*15を迷宮入口付近で待たせてありますから、今後は魔よけはあの子に預けます」
アーネスト「ふむ……しかしな」
ユウ「ま、いいだろうさ。ここまでつきあったんだ、最後までつきあおうぜ、相棒」
アーネスト「誰が相棒だ」
フィオナ「……毒食らわば、皿まで」
ガウェイン「やれやれ。ま、いいんですけどね」
トリーシャ「私はグレースちゃんの好きにして構わないと思うんだよー。仲間だしね」
グレース「ふふ。では、あの王とワードナについて、私の知っている限りお話しますわね……」
めでたく魔よけを取り戻した一行だが、Wizardryの冒険はまだ続く!
プレイ日記も妄想分を過剰に増やしてまだ続く。
*1:敵全体に10〜150のダメージを与えるWizでの最強呪文
*2:くさったかわよろい。LEATHER-1。呪われる
*3:うつろのたて。SHIELD-2。呪われる
*4:?DAGGER
*5:はやわざのたんとう
*6:とうぞくのたんとう。THIEFがスペシャルパワーを解放すれば、そのままのレベルとステータスでNINJAになれる
*7:アンデッド系モンスターの呪いを解き、成仏させる。PRIEST、BISHOP、LORDが使用可能
*8:気休め
*9:「みをまもる」。不意打ちの時は呪文は使えない
*10:アンデッド一体を破壊する。VAMPIRE LORDは呪文無効化能力が無いので、ZILWANで100%死ぬ雑魚と成り下がっている
*11:勿論不発
*12:実話
*13:というか今回は様々なWizマンガのネタを拾った完全なる妄想ストーリー
*14:AMULETofWERDNA。クリアアイテム
*15:G-BIS-ELF。初期の識別要員、現在のアイテム倉庫ちゃん